
25年4月5日、那古野一丁目のレピリエ(バー・パブリカ)で上方落語家桂九雀師匠によって「新説・桶狭間の戦い」の落語が初お披露目されました。一年前、名古屋の劇作家北村想氏の名作「寿歌」の舞台をレピリエで観たあと知り合った桂九雀師匠と話をするうちに、新作を演られるというので、では台本書くので演ってくれませんかということに。すぐに台本を書いてお送りしましたが、本日、見事な新作落語としてお話しいただけました。

戦国時代の日本人は首狩族だったとか、若き秀吉や利家が当時知り合いで戦いに参加したとか、落語なのでいろいろあることないこと盛り込んで話を書いてみましたが、基本は「義元が撤退しているところだった」という我々が主張する新説を筋立てにしています。
話を聴いた感想ですが「いやあおもしろい」というもの。講談になりそうな説明の多いストーリーでしたが、秀吉と利家の掛け合いを軸にしたことで、落語としても成り立ったかなと思います。他の観客の皆さんや、観に来てくれた私の文化センターの生徒さんからも好評でした。

そのあと、初めてお会いしたお客さんのお一人と近所の喫茶店でお話する機会がありました。その方は戦国時代に興味はなかったそうですが、この話で俄然興味を持たれたようです。一般の方に若き信長のことを、そして新説を知ってもらおうとするなら、落語や講談の力を借りるべきだなあ、と実感しております。
師匠がリモートで稽古をつけてくれるそうなので、これは自分で話せるようになったほうがいいかも。アマチュア落語家となった知り合いのドラマーはライブと落語を同時に演るようですが、それなら(バンドもやってるので)私もできるかも(笑) 真面目な講演でもできるだけ笑えるように話をしていますが、講演のつかみに落語を一席というのはおもしろいかも。
明日4月6日は桂九雀師匠が小学校までを過ごしたという桶狭間にも近い有松町(名古屋市緑区)の寿限無茶屋での独演会で、もう一度「新説・桶狭間の戦い」を演っていただけます。やっぱりこれはご当地ネタなので、そうは聞けないチャンス。とはいえ満席とか。もったいない。もっと多くの人に聴いてもらいたい。どこかでお話しいただけないか、企画しようと思っています。

祝儀に持っていった酒は清洲城信長鬼ころし・清洲桜酒造の武将純米信長びん(一升・税込み1837円)。これは燗酒ですが、冷で飲むなら純米吟醸の「清須」が安くてマジ旨い。720ミリリットル瓶は驚きの税込み1155円です。